吠えてないで噛み付きなよ。

2017.09.28 & 29

09.28
鼻の調子が悪くて割と寝て過ごした。
『反逆の神話』三章を読む。
『事例研究行政法』一問。

09.29
刑事訴訟法の補講を受けた後に『クリード チャンプを継ぐ男』を見る。割と過去作ネタが多いけど初見の一緒に見た人も楽しそうだったので元のストーリーラインもイケる映画なのでしょう。個人的には一億まん点。過去作に頼りすぎないように頑張った感じが見えたところも好印象。
『事例演習刑事訴訟法』補講中に読み終わる。

2017.09.27

 はじめて「あ、これは明晰夢だな」と夢の中で思い、よっしゃエロいことしたろ!と思ったはいいものの夢の中では何をしても気持ちよくないことに気づいてやめた。

 

 『反逆の神話―カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか』を少し読む。消費文化に対する本かと思いきや左翼の運動手法批判の本だった。内容は概ね同意。最初に結論を提示して後はそれを延々と検証していくタイプの本。これを読み終わったら『タブー』(フランツ・シュタイナー)を読むつもり。この本を読めば積ん読は解消。

 

 『事例研究行政法』『基本事例で考える民法演習』を一問ずつと、去年の新司公法、民法択一をやった。答案構成+答案を書くスピードはやや改善されてきた気がするが、出せる速度と構成の内容の平均値を上げないと本番では使えないのでさらに練習が必要。「時間がないから問題提起・規範定立・あてはめを適当にしてしまった」という同じ失敗を…後期ではしないようにしようね。そして、みんなのために、生きようね!「既に理解していることを繰り返す」ことが昔から苦手・嫌いなツケがきているので、ここは意識してやる必要がある。

2017.09.26

 夜を徹して映画を3本見た後に2日間続けて寝続けるという悪行を犯した後は人間誰しも謙虚になるもので、普段は露ほども思わない「このままではいけない」という感情が頭をもたげてきたためにきちんと午前中に目覚めることができた。幸先が良いので日記を書き始めようと思う。

 

 まずは夜を徹して映画を見るために借りてきたプロジェクターを返して(本当は昨日返却しなければいけなかったのだがいかんせん寝続けていたのでそれは不可能だった)、ジムに行って(寝続けていたのでたいへんに筋肉が衰えていた)帰ってくるとまだ10時を少し過ぎたほどであった。

 午前中に目覚めると一日というやつはこんなに長いのか、だいたい8時間ぐらいで人間の睡眠は充分らしいが可処分時間が16時間もあっていったい世に遍く存在する諸兄に於かれましてはいかがお過ごしでしょうか、こっそり一日が4時間ぐらい減っても案外皆様やっていけるのではないですか、効率化というやつが皆さんお好きでしょう。

 

 子どもの頃から計画通り物事がいった例がなく(計画通り物事がいっていれば今頃私は結婚していたはずである)、自分のペースがたまたま世間様のペースに合っていたから今大学院生の真似事なぞをやっているが、元来自分に計画通り自分を律して行動していくということができるわけがなくつまりは「夏休み中に読むぞお」と思っていた本がローテーブルの上で埃を被っていたので、それを片付けることにした。

 どうやら人間の意識をコンピュータ上でエミュレートできるようになるのはまだ先らしいこと、男女の認知能力には統計的には有意な差が認められるがそれが職業上の差異を肯定するに足るかは結局のところ解釈に委ねられること、ミシェル・ウエルベックの皮肉たっぷりな筆致が自分に合っているらしいことを確認して満足したので本を図書館に返しに行った。夏休み終わりの図書館には全くといっていいほど人がおらず、本の背表紙には蜘蛛がのろのろと這っていて、ただDVD閲覧コーナーにまばらながら学生がいた。

 ディスプレイされた映像ソフトを見ながら「図書館で『ファニー・ゲーム』を見ようとは思わないなあ」と思った。図書館の平和ではあるが茫とした様子はサスペンスには全く似つかわしくなく、ここにいるとこちらまで頭がぼんやりとしてきそうな気がした。とはいえ、こういうぼんやりとした所に突然暴力が侵入してきて後ろから頭を殴りつけてくるのはいかにもハネケ的で案外悪くないのかもしれないと思い直して、帰りに『素粒子』を借りて帰った。

 

 意味内容ごとに段落分けをしようとしている自分に気づいて気分が悪くなった。こんな所にまで職業病を持ち込みたくはないと思っていたはずだったが、段落分けすると確かに読みやすくなっているなあと感じている自分に気づいて、文章に対する感覚が変わってしまったのだなあと悲しくなった。人間は変わっていってしまう。ジェドとオルガは展覧会の後に再会したが、結局それきり会うことはない。ある点を過ぎればその前に戻ることはできない。それは再生できない。突然mtgのテキストみたいになってしまったが、カードゲームのほうが案外人生よりも複雑かもしれなかった。デッキに逆転のカードが残っていればまだ勝ちの目があるが、人生において逆転のカードが残っている可能性はどれほどあるのだろう、自分には残っているだろうか。

 

インストバンドを聴いている男は信用できない

  昨日は『マグニフィセント・セブン』を見に行った。

  本当は『ザ・コンサルタント』を見に行く予定だったんですけど、「コンサルはDVDでよくね?」という意見の一致があり、急遽予定を変更しました。カッコいいやつらがひたすらカッコいいことをし続ける映画、延々と化学調味料を食わされているような感じで大変よいものです。個人的には「主よ…我に力を」とか呟きながら手斧をビュンビュンブン投げラリアットで敵を弾き飛ばし地面に叩きつけるスローライフ殺戮おじさんと化しているヴィンセント・ドノフリオが最高に好きで(フルメタル・ジャケットのほほえみデブが有名ですね)、でも全員が本当に最高ですのでみなさんぜひ見ましょう。この文章の知能指数の低さが半端じゃないですね。完全に余談ですけど片仮名表記だとイ・ビョンホンだけど英語表記だとByung-hun Leeだということを初めて知りました。 

 

 来年度から大学院に進学する(実感がいまいちわかなくて卒業単位を充足しているか3回ぐらい確認したけど充足してたので、たぶん進学する)。初めて大学受験すごろくをプレイしたときに「スタートに戻る」のマスに止まってしまい大学受験すごろくを2回やったのですが、あれはやっても2回ですね。3回目はやらないほうがいいんじゃないかなあと思います。根拠は霊感です。大学受験すごろくベテランのみなさんどう思われますか?とにかく人より多くすごろくをプレイしてきた上にまた新しい学生すごろくを始めるので周りから取り残されてる感じが半端ではなかった時期があります。俺にも早く社会人すごろくをプレイさせてくれ。なんか特定のマスに止まったらお金貰えるらしいじゃん。なにそれすごい。早くやりたい。みたいな話をお昼ご飯の時に一緒に食べてたお姉さんにしたところ、「先のことなんてわからないんだし今からそんなこと言っても仕方ないですよ、大丈夫なるようになります~」との金言をいただき「そっかァ~~~~~!!!」と刃牙ばりに納得しました。ボクシングは大地を蹴る格闘技です。よろしくお願いします。大学院行って職が3回ぐらい変わったあと「今6歳の子どもの面倒見るのが大変で大変で」と笑うお姉さんの顔はヘイリー・ベネットとタメ張れるくらい輝いて見えて、この人と同じ年になった時にこんな顔で笑いてえなあという思いを強くしました。私は私のすごろくを精一杯プレイしていくんで、みなさんも自分のすごろくを各自好きなようにやっていってください。たまには一緒に遊びましょう。邪魔する奴等は鉛球を食わせてやるぐらいの気概で人生をやっていきたい。よし前段と後段をこれで繋げたぞ。

 

 ところで先ほどの金言を賜ったお姉さんからはめちゃめちゃいい匂いがします。香水の銘柄を聞こうと50回ぐらい思ったんですけど警察のお世話になりたくないのでやめました。取調室で「僕は香水の銘柄を聞いただけですよ、これが何罪の構成要件に該当するっていうんですか」などと口走っても捕まっている間に大学院の合格は取り消され私の社会評価は地に落ち(私の社会評価は地面から3センチ程度の所にあります)、路頭に迷うことは火を見るより明らかですから賢明な判断といえます。香水に自信ニキきてくれ。ヘイリー・ベネットで終わっとけば綺麗だったんですけどね。お姉さんには本当に申し訳ない。香水の銘柄教えてください。

 


LITE / Bond


bohemianvoodoo "El Ron Zacapa" 【Music Video】

君もインストバンドを聴いて信用できない危険な香りのする男になろう。

 

一人を超えてゆけ

 すごいですね。なんか逃げてると役に立つらしいよへーそうなんだフフンフンとか言ってるうちにとんでもないことになっていますね。猫も杓子も星野源です。 Strangerを聞いていたころにはまさかこんなことになろうとは思ってもみませんでしたよ。だいたいこういう時の有名人のファンというのは総じてめんどくさい元カノみたいになるのが世の常ですが、私も御多分に漏れず「俺は流行る前から星野源ちゃんと好きだった」「アタシの方があなたよりちゃんと彼のことをわかってる」「源は朝はコーヒーより紅茶派だから」みたいなことを周囲の人間に吹聴する気持ち悪い存在と化しています。だいたい「ちゃんと」ってなんだよ。好きな気持ちにちゃんともクソもありますかいなという話ですよ。皆胸を張って逃げ恥から星野源を好きになりましたと言いましょう。俺はお前らより前から星野源のこと評価してたけどな!!!!!!!バーカ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(元気良く中指を立てる)

 話が脱線したので元に戻しますが(中指をゆっくりと下ろす)、まして地上波ドラマでガッキーとキスですよ。どういうこと?「星野源はガッキーとキスしてお金を貰っている」という事実が未だに受け入れられない。初めてこの話をした時は脳みそがバグって謎のツボが押された結果5分ぐらい笑い転げていました。「仕事をするとお金がもらえる」(大前提)→「星野源は仕事をする」(小前提1)「星野源の仕事はドラマに出ること」(小前提2)「星野源はドラマの中でガッキーとキスする」(小前提3)→「星野源はガッキーとキスしてお金を貰う」(結果)ぐらいの分割をしないと頭の中がハテナマークで埋め尽くされてしまいます。これが法的三段論法です。嘘です。

 で、世間が空前の星野源ブームに沸いたり喘いだり濡れたり各自やっていく中、個人的な俗世の何やかんやがひと段落したので、そんな星野源のエッセイを買ったんです。

そして生活はつづく (文春文庫)

そして生活はつづく (文春文庫)

 

 このエッセイに通底するテーマとして「生活を楽しむ」っていうのがありまして、というのも星野源はありふれた日常を過ごしているときの空虚な感覚に堪えられず仕事を入れまくった結果ぶっ倒れたそうで、その時お母さんに「あんた生活嫌いやろ」と言われて「ああそっかあ俺生活嫌いだわ」と思い至り、なら生活を面白くしたろうやないかいということでこの本が綴られていくのですが(雑誌連載が元だそうです)。

 この「生活が嫌い」というワードが自分の中ですごいしっくりきまして、これまで私は「何で俺はこんな生産性のない無駄な作業に時間を費やさなきゃいけないんだ勝手に消化されろこんなクソみたいなタスク」みたいな意味の分からないキレ方をしながらシャツにアイロンをかけたり食器を片づけたり飯を食ったりしていたわけですが、こういうのって生きていく上ではどうしたってやっていかなきゃいけない作業なわけで、というかこんな認識は今まで俺を育ててくれたお父さんお母さんや全国の家事を担う方々に大変失礼なわけでして、それに気づいてからはただただ恥じ入るばかりでした。生活を楽しんでいない人間が魅力的になれるわけがないし、よりよく生きることができるわけもありませんよね。いつのまにか自分がひどくつまらない人間になっていたような気がしました。これは改善せんといかんばいということで1日1つ楽しかったことを頭の中で思い浮かべるようにしています。なんか疲れきったOLみたいですね。あとお米をよく噛んで食べている。お米はおいしい。

 このような話を友達にしたら「じゃあお前は演劇の才能も音楽の才能もないから、哀れな星野源だね」と言われました。正論で人の心の手術痕を抉るのをやめろ。そんなことはこっちは織り込み済みで話してるのがわかんねえのか今すぐ目の前の頭髪をむしってお前の内定先に送りつけたろかと思った(私には理性があるのでこのような破壊衝動を抑えることができます)。まあ間違ったことは言うてないんですよねこいつも、ガッキーとのキスはあくまで星野源の演劇と音楽の才能の産物ですからね、マッスルスパーク天と地が合わさることでマッスルスパークは完成するのであって何もないところからこのフェイバリットホールドが得られるわけではないのですよ。私何の話してたんでしたっけ。星野源がフェニックスにマッスルスパークを決めてキン肉星の王位を継承した話ですか?aikoの顔の傷をフェイスフラッシュで治すんですか?そんで結婚前夜にはテリーマンに顔ぶん殴られて「コングラッチュレーション!」って言われるんですか?もうキン肉マンの話はいいですか?現在連載中の新章で悪魔将軍の株が上がるたびに「二世のあのクソ情けない悪魔将軍ってなんやったん?」って気持ちになる話ももういいですかね?いい加減しつこいですね。 

 そういうことなので、才能のない哀れな星野源はせめて生活を楽しんでいこうと思ったわけですが、シャツにアイロンをかけたら久しぶりすぎて作業の段取りがぐちゃぐちゃになり、それに呼応してシャツもぐちゃぐちゃになったので、早速気持ちが無になりました。こちらからは以上です。人類は早くシャツの皺を全自動でいい感じにする何かを発明しろ。生活はクソ。

 


星野 源 - 恋 【MUSIC VIDEO & 特典DVD予告編】

 アウトロの楽器隊の掛け合いいいっすよね(申し訳程度の音楽への言及)

 

 

シンゴジラの感想

 

あの曲が流れたときのぼく「あ、庵野秀明~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!(映画館の椅子の上でひっくり返る)」

 

終わりです。

 

 

運命に立ち向かったものとしての映画

 最高の映画を見たので、最高の映画の話をします。ネタバレします。  

シング・ストリート 未来へのうた

シング・ストリート 未来へのうた

 

  

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